今週の1面は、日本人の6割超が「日本社会では男性が優遇されている」という調査結果についての記事です。
まずポイントになるのは、favorという語。ここでは動詞として使われていることが見えたでしょうか。動詞のfavorは「~の方を好む、えり好みする」「~に有利に働く、~を優遇する」などの意味で使われます。よって前半は「日本の6割以上の人々が、日本社会は男性を優遇していると感じている」という意味です。
その後のwith many also skepticalを見て、下の文と同じ構造が使われていることに気が付きましたか?
◆Don’t speak with your mouth full.
(口が〔食べ物で〕いっぱいの状態でしゃべるな)
withには、〈with A B〉のように後ろに何らかの2つの要素を続けて「AがBであるという状態・状況で」ということを描写する用法がありましたね(上記の文ではA=your mouth、B=full)。ただ、本文ではこれよりもっと構造が複雑です。まずはAとBに当たるものを整理しましょう。
A: many
B: skeptical that…
manyはここではmany peopleの意味で使われています。skepticalは「懐疑的な」という形容詞。これは接続詞のthatを後ろにつなげて「~ということに懐疑的である、~を疑っている」という意味で用いることがあります。
◆We’re skeptical that he can win.
(私たちは彼が勝利することに懐疑的だ)
これで本文の大枠の意味が見えるのではないでしょうか。「多くの人が(=A)、that以下のことも疑っている(=B)という状況で」ということ。全体としては「多くの人が近い将来に(in the near future)ジェンダーの平等が達成されるということも疑っているという状況である」という意味を表しています。以上のことが「東京を拠点とする(Tokyo-based)調査機関による最近の調査で示された」と最後に書かれています。