今週は、スエズ運河で航行が再開されたという記事を取り上げます。
まずは、記事内に出てくる運河や海運などに関わるキーワードを押さえましょう。
・canal(名)運河
・waterway(名)水路、運河
・vessel(名)(大型の)船舶
・bank(名)岸、土手
・salvage(名)海難救助
では、これらをしっかり頭に入れた上で、記事を読んでいきます。まず、主語がSalvage teams(救助チーム)、動詞がfreed(~を解放した)、stuck for nearly a weekは直前のcontainer shipを後ろから修飾しているという構造を捉えましょう。前半は「救出チームは3月29日、エジプトのスエズ運河で1週間近く座礁していた(stuck)巨大な(colossal)コンテナ船をようやく解放した」という意味。「解放した」とは、この場合、座礁して動けなくなっていたのを再び航行できるようにした、ということです。
さて、その後にendingというing形が続いています。この構造を説明するのは、もはやこの講座では「恒例行事」になりました。それぐらい頻出の構造です。このように、完成した文の後に、カンマで区切ってing形を付け加えることで「~して(そして)・・・」という具合に、前の文に情報を付け加えることができます。
◆A bomb went off in a crowded market, wounding 15 people.
(混雑した市場で爆弾が爆発し、15人がけがをした)
本文では、ending a crisisなので「(座礁した船を解放して)そして危機(crisis)を終わらせた」という意味を表しています。では、どんな「危機」なのか? crisisの後にthatが続いて、それを説明しています。that had clogged one of the world’s most vital waterwaysなので、「世界で最も重要性の高い水路の1つを詰まらせていた(had clogged)」という危機的状況ということ。ここでは、one of the world’s most vital waterwaysがSuez Canalを言い換えているという点に注目しておきましょう。もちろん、1文の中でSuez Canalを2回使わないようにするために、こうした言い換えが行なわれています。
その後にandでつながれて、halted(~を止めた)という動詞が続いています。これはcrisis that had clogged … and haltedという具合に、cloggedと同じく危機の説明であることが見えましたか? 「海上貿易(maritime commerce)において1日に数十億ドルを停止させた」危機的状況という意味でした。