今週は、池江璃花子選手が競泳日本選手権の100mバタフライで優勝したという記事です。
まずはdefiedという語に注目。これはdefyという動詞の過去形です。defyは以下のように様々な意味で使われます。すべてに共通するdefyならではのニュアンスが見えますか?
◆ He defied the warning and took pictures of the site.
(彼は警告に従わずに、その現場の写真を撮った)
◆ Jordan defied gravity by dunking from the free-throw line.
(ジョーダンは、フリースローラインからダンクを決めて、重力に逆らった)
◆ The beauty of the garden defies description.
(その庭園の美しさは、表現することができないほどだ)
defyは「~に従わない」というのが元の意味。そこから「~をものともしない」「~を退ける」という意味で使われます。gravity(重力)を後ろにつなげると「重力をものともしない⇒まるで重力がないかのような、すごいジャンプを見せる」だし、後ろにdescription(記述)やexplanation(説明)を続けると「記述・説明を退ける⇒(主語は)言葉で表現できない」という意味を表します。
本文のdefied the oddsは「(不利な)確率(odds)を覆した」というニュアンス。defy the odds自体が「不可能と思われることをやってのける」という意味なので、これで1つの決まり文句と考えていただいても結構です。