今週は、バイデン米大統領と菅総理の首脳会談の記事です。
まずポイントになるのは、furtherという語。これはfar(遠く)の比較級で「さらに遠く」、またはそこから転じて「さらに深く、それ以上」(副詞)、「さらなる」(形容詞)という意味で使われます。
◆ I’ll arrange another meeting so we can further discuss the matter.
(その問題をさらに話し合えるように、別のミーティングを設定します)
◆ I have no further questions.
(もうこれ以上質問はありません)
さて、本文ではto further their cooperationのように、toの後ろで使われています。これを見て、このfurtherの「品詞」が分かりましたか? ここでは動詞として使われています。これが見えれば、たとえ動詞のfurtherの意味を知らなくても、この語が持つ「さらに遠く」というニュアンスから何となく意味が見えたのではないでしょうか。このように「この場合は動詞⇒だからこんな意味ではないかな?」と推測できる力は、英文を読む際にとても大切ですよ。動詞のfurtherは「~を推し進める、促進する」という意味を表します。「さらに遠くに(動かす)」から「推し進める」という意味になると理解しておきましょう。
◆ The two leaders agreed to further the peace process.
(その2人のリーダーは、和平プロセスを進めることに合意した)
これで前半の内容は分かるのではないでしょうか。「アメリカのジョー・バイデン大統領と菅義偉首相は4月16日、地域内での安全保障(regional security)と技術などの分野でさらに協力(cooperation)を推し進めることで合意した」という意味です。