今週は、第93回アカデミー賞で非白人の女性が監督賞を受賞したという記事です。
「クロエ・ジャオ監督は第93回アカデミー賞で歴史を作った」に続くbecomingというing形に注目。この講座でほぼ毎回のように扱っていますが、完成した文章の後に続くingのカタマリは、前の文に情報を付け加える働きがありましたね。解釈する際は、ingの前にandがあると仮定して、読み進めましょう。
◆He won the election, becoming the 15th mayor of the city.
(彼は選挙で勝って、その市の第15代市長になった)
本文ではbecoming the first woman of colorとなっているので「最初の有色人種の女性となった」ということ。colorには「有色人種(の肌の色)」という意味があり、a man/woman of colorで「有色人種[非白人]の男性/女性」を表すということも押さえておきましょう。
それでは、何を成し遂げた初の有色人種の女性になったのか? それをto以下が表しています。to win best directorなので「監督賞を受賞した初の非白人の女性」ということ(念のためお伝えしておくと、ジャオ監督は中国出身です)。
その後にand just the second woman…が続いています。つまり、「何になったのか」がandでつながれて2つ書かれている構造です。図で表してみましょう。
このように①「監督賞を受賞した初の非白人の女性」、②「その賞(=監督賞)を受賞した2人目の女性」(justは「まだ2人目」というニュアンスで使われている)に「ジャオ監督はなった」という構造です。