今週は、熱海市で発生した土石流の記事を解説します。
「救助隊員たちは7月5日、汚泥(sludge)とがれき(debris)の中を掘り起こした」に続くlooking forというing形に注目。この講座で過去に何度も扱っていますが、完成した文の後に続くing形は、前の文に情報を付け加える働きがあります。ingの前にandを補って解釈するのがコツです。
◆ A bomb went off in a crowded market, wounding 15 people.
(混雑した市場で爆弾が爆発し、15人がけがをした)
この爆弾の文では、前の文章の内容を受けて「(その結果として)15人がけがをした」という意味でwoundingというing形が使われていますが、以下のように、ing形が「~しながら」というニュアンスで使われることがあります。
◆ He was wandering around the house looking for something to eat.
(彼は食べるものを探して、家中を歩き回っていた)
後者の意味で使われる時は、ing形の前にカンマを付けないことがありますが、これは確実ではないので、「カンマがなければ『しながら』という意味」という機械的な捉え方は禁物。あくまで「文末のing形はニュアンス的に『しながら』という意味を表す時がある」と理解した上で、文脈を考えて解釈するようにしましょう。
本文のlooking forも後者の意味で使われています。「(土石流に)閉じ込められた(trapped)可能性のある20人以上の人を探しながら、泥やがれきを掘り起こした」という意味です。