今週は、東京五輪閉幕の記事を扱います。
いきなり構造が複雑な文が出てきました。英語の記事を読んでいて、「なんでこんなに複雑な英文を書くんだよ」と、記事を執筆した記者に腹が立ったという経験をお持ちの方もいるかもしれませんね。文の構造が複雑になるのは、たいていの場合、情報をいろいろ盛り込むため。読者に、細かいことも含めていろんな情報を伝えたいという、ある種の親切心から英文が複雑化してしまうのです。そう考えると、複雑な文を前にしても、怒りではなく感謝の気持ちが湧いてくる・・・かもしれません。
ここではまず、「東京五輪が8月8日の夜に閉幕した」に続く、after以降を見ていきましょう。図のような構造になっているのが見えましたか?
このように、competition(大会、競技)をheld(開催された)が説明し、heldの後にさらに「どんな状態で開催されたのか」という説明要素がandで2つつながっているという構造です。「and/orは同等のものをつなぐ」という原則を覚えておきましょう。この場合は、どちらも「どんな状態で開催されたのか」という説明要素を2つ結んでいます。具体的には①「異常な規制の中で」、②「ほとんどが閉ざされたドアの裏で⇒無観客で」という意味を表しています。