今回は、パラリンピック開幕の記事を解説しましょう。
「東京パラリンピックが8月24日に開幕した」に続く、with athletes hoping…という箇所に注目しましょう。日頃から英文に慣れた人なら、この箇所の構造が見えたのではないでしょうか。ここでは以下と同じ構造が使われていますよ。
◆ I can’t concentrate with kids running around me.
(子供たちが私の周りを走り回っている状態では集中できない)
過去に何度か扱っている〈with+A+B〉の構造です。withの後にA (= kids)とB (= running around me)という2つの要素を続けることで、「AがBの状態・状況で」という意味を表すことができます。本文では、withの後に以下の2つの要素がつながっているのが見えましたか?
A: athletes(アスリート)
B: hoping to shatter stereotypes and world records(ステレオタイプと世界記録を打ち破ることを望んでいる)
つまり「アスリートたちが、(障害者に対する)ステレオタイプと世界記録を打ち破ることを望んでいるという状況で、パラリンピックが開幕した」という意味を表しています。このように英文を読む際には「あれと同じ構造が使われている!」と気付くことが第一歩。そのためには基本的な構造が頭に入っている必要があります。こうしたよく使われる構造や語句の使い方の例を覚えておいて、なおかつそれが実際に使われた英文に触れることで、理解が速くなりますよ。