今回は、2021年の重要ニュースを振り返る記事を解説しましょう。
まず、seeという動詞の使い方から。英語では、何らかの時代を主語にした〈時代+see ~〉という形を用いることで、「時代が~を目撃する」⇒「その時代に~が起きる」という意味を表します。
◆ The 20th Century saw major progress in our knowledge of disease.
(20世紀は、われわれの病気に対する知識の大きな進歩を見た)
⇒(20世紀に、われわれの病気に対する知識が大きく進歩した)
本文でも、2021という年が主語になっていますね。ここではsaw the world head into…と〈see+A+動詞の原形〉の形になっていることが見えましたか? これで「Aが~するのを見る」という意味を表します。
◆ I saw her get into a black car.
(彼女が黒い車に乗り込んでいくのを見た)
headは「(~に)行く、向かう」という動詞としての用法があります。ここではhead into the second full year of the COVID-19 pandemicなので「新型コロナウイルス感染症の2回目の丸一年に入る」というのが直訳。2019年の年末に発生した新型コロナウイルスは瞬く間に世界に広がり、2020年は丸一年(full year)コロナとの闘いが続いていましたね。2021年はその2年目ということです。前半は「2021年は世界が新型コロナウイルス感染症の2回目の丸一年に入るのを見た」⇒「2021年に世界は新型コロナウイルス感染症の流行から丸2年となった」という意味を表しています。