この「編集長の英文読解術」は、これが2022年一発目の更新です。今年もよろしくお願いいたします。今回は、第98回箱根駅伝で、青山学院大学が優勝したという記事を解説しましょう。
まず前半は「青山学院大学は1月3日、過去最短記録の10時間43分42秒というタイムで、第98回東京箱根間往復大学駅伝競走で優勝した」という意味。collegiate(大学の、大学生の)という語が難しかったかもしれませんが、college(大学)と綴りが似ていること、-iateという語尾が「形容詞っぽい」こと、さらに箱根駅伝は大学対抗のレースであるという背景知識があれば、上記の意味だと推測できたのではないでしょうか。こうした推測力は、英文を読解する際に大切になりますよ。
その後に、capturingというing形が続いています。これは過去に何度も扱っている英文記事の超頻出事項ですね。このように完成した文章の後に続くingのカタマリは、前の文に情報を付け加える働きがあります。解釈する際は、ingの前にandがあると仮定して、読み進めましょう。
◆ He won the election, becoming the 15th mayor of the city.
(彼は選挙で勝って、その市の第15代市長になった)
本文のcaptureは「~を捕らえる、~を手に入れる」という動詞ですが、ここから転じて「~を勝ち取る、~で優勝する」といった意味でも使われます。ここではcapturing the iconic two-day raceなので「(箱根駅伝で優勝し)この象徴的な2日間の競走を制覇した」という意味を表しています。