今週の1面は、安倍晋三首相が辞任を発表したというニュースです。
前半は「安倍晋三首相は8月28日、持病の(chronic)腸の(intestinal)疾患の再発(flare-up)のため辞任すると述べた」ということ。flare-up(再発)、intestinal(腸の)など、いくつかハイレベルな語彙が使われていますね。この中で、ぜひ覚えておきたいのがchronic。「(病気が)慢性の」という意味で使われる形容詞です。
その後にendingというing形がつながっています。この講座で過去に何度も出てきている構造です。完成した文の後に続くing形は、前の文に情報を付け加える働きがあります。ingの前にandを補って解釈するのがコツでしたね。
◆A bomb went off in a crowded market, wounding 15 people.
(混雑した市場で爆弾が爆発し、15人がけがをした)
ここでは「辞任を発表して、そして~を終わらせた(ending)」というのが大枠の意味です。では、何を終わらせたのか。「日本の最長の首脳としての8年近くの在位期間(stint)を終わらせた」、つまり「史上最長のおよそ8年に及ぶ在位期間が終わりを告げた」ということです。longest-servingのserveに関しては、第11回で詳しく扱いました。serveは「お仕えする」というのが基本となるイメージでしたね。つまりlongest-servingは「最も長く(国民に)お仕えしている」から、「在位期間が最長の」という意味を表しているというわけです。総理大臣と言えども「公僕」という言葉がある通り、あくまで国民にお仕えする存在。だからserveという語が使われています。