世界100ヵ国で国際理解教育を推進
AFSは、二度の大戦による荒廃を経験した救急車ドライバーたちによって設立された非営利団体です。紛争という悲劇を繰り返さないために「ともに生きることを学ぶ」べく、現在、約100ヵ国でプログラムを展開しています。
高校生の年間派遣プログラムでは、ホームステイしながら現地の高校に通います。参加者は日々の「普通の生活の中で」異文化に触れることで、視野を広げ、違いを尊重し、その違いを楽しむことを経験し、固定観念にとらわれない柔軟な考え方を養います。
日本での活動は1954年に8名の高校生を日本初の高校交換留学生としてアメリカに派遣したことに始まり、これまでに2万人以上が参加しています。また、全ての活動はボランティアによって支えられています。
≪安藤 元さんの留学体験≫
皆さんはノルウェーという国をご存じですか? サーモンなどの海産物や、雄大なフィヨルドで有名な国ですが、日本人にとってはなじみが薄いのではないでしょうか。私はそんな国で、現地の日常の中で現地語を話して1年間生活するという経験をしました。
その中で、イメージ通りだったのはサーモンのおいしさとフィヨルドの雄大さですが、そうでなかったのはノルウェー人の温かさとノルウェー語の存在です。
北欧の人はシャイだとよく言われますが、実は寡黙なだけで温かな愛を奥底に秘めています。黙々と暖炉の前で本を読み、たまに笑顔で語らい合う、そんな国民性を持っています。
また、ノルウェー人は英語話者が多いのですが、だからこそ、こちらがノルウェー語を話すと大変喜んでくれ、昔からの友人のように接してくれます。私もクラスメートと初めてノルウェー語で語り合った時、本当の友達になれた気がしました。
日本ではなじみがない国だったからこそ、現地に行った時のギャップが大きく、世界の広さを体感できた1年でした。
公益財団法人AFS 日本協会