一口に留学と言っても、1、2週間語学を学びに行くものから、現地の学校に入学して卒業まで在籍するものまで、その形態はさまざま。ここでは、中学生・高校生・大学生に向いた留学方法をご紹介しよう。自分の興味や目的に合ったものを見つけてほしい。
留学には、自分で費用を負担して渡航する「私費留学」と「交換留学」がある。
個人で、または留学エージェンシーなどを通して私費留学をする場合は、授業料・渡航費・生活費などをすべて自分で用意しなければならないが、どの国で、何を、どれくらいの期間学ぶか、自由に設定することができるのが魅力だ。
一方、大学生が日本の学校のプログラムを利用して外国の提携校へ留学することや高校生が交流団体を通して文化交流を主な目的として留学することを交換留学という。海外での授業料が免除されるため費用の負担は少ないが、行き先や期間が限定される。
どちらの留学でも、日本の学校に在籍したまま長期の留学をする場合は、日本の学校を休学して行くのか、留学先の学校の履修を認めてもらい卒業を遅らせることがないようにするのか、事前に確認しておこう。
短期間滞在するタイプの留学ではなく、現地の生徒たちと同じように入学し、卒業する留学形態を「正規留学」と呼ぶ。これは自費で留学するため、「私費留学」の一種だ。
正規留学では、現地の学生と一緒に学ぶため、現地の言葉で授業を理解し、学校生活を送るのに必要な語学力が求められる。滞在先は、学校の寮に入ることもあれば、学校もしくは留学エージェンシーなどにホームステイ先を紹介してもらうこともある。
本格的な語学力を養いたい、海外の生活を深く知りたいという目標を持つ人にとっては有意義だが、現地で授業についていけるよう、渡航前にしっかりと準備をしていくことが大切だ。
1、2週間もしくは1、2ヵ月といった短期間留学するものを指す。一般的に、夏休みの間だけ語学学校に通う、現地の中学・高校・大学のサマープログラムに参加するといった形態が多いようだ。
さまざまなプログラムが用意されているので、その中から自分の興味に合うものを選ぶことが可能だ。英語またはその他現地の言葉を学ぶほか、音楽・美術・スポーツなど特定の分野について短期間のコースを取ることもできる。
日本の中学・高校・大学では、全員もしくは希望者による短期の海外語学研修が実施されていることがある。個人で希望する場合は、留学エージェンシーの用意しているプログラムに参加するという方法もある。
日本の多くの大学は海外に提携校を持ち、「交換留学」を行なっている。これは、外国の提携校の生徒を日本の学校に受け入れると同時に、相手校へ日本の生徒を送り出すものだ。日本の学校に在籍したまま一定期間(1年間程)留学することができ、長期の場合でも休学せずに日本の学校を卒業することが可能だ。
ただし、提携校への派遣人数は一般に大変限られており、学内での選抜に勝ち抜く必要がある。行き先国の言葉を学ぶだけでなく、普段の学校の成績を向上させるといった努力が必要だろう。
高校生の場合は、学校ごとの提携校ではなく交流団体が配属する学校に留学する。海外の留学生と交換して留学するわけではなく、文化交流が主な目的とされている。日本の学校に在籍したまま留学することが可能だが、休学する必要があるかどうかは学校とよく相談しておこう。
ワーキングホリデーはビザの一種で、渡航先の国で一定の条件の下、仕事をすることが可能だ。18歳~ 30歳の日本国籍保有者に発行され、国によって1年または2年滞在できる。
海外で現地の言語を学んだり、仕事をしたり、旅行をしたり、と自由な体験をすることが可能だ。例えば、最初の数ヵ月語学学校に通い、その後レストランなどでアルバイトし、貯まったお金で自由に旅行するといった過ごし方をすることもできる。
ワーキングホリデーのビザを発行している国は限られており、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、イギリスなど。なお、ワーキングホリデー期間中、日本の学校は休学するのが一般的だ。