ドイツ中部の洞窟で発見された骨片は、ヨーロッパにおけるホモ・サピエンスの初期の歴史を書き換えた。
骨は最も古くて4万7,500年前のものであると、科学者たちは1月31日に述べた。この洞窟は、ラニスの町の丘の上の城の下にある。
今まで、ヨーロッパ中北部と北西部で最古のホモ・サピエンスの遺骨は、約4万年前のものだった。
「これらの骨片は放射性炭素によって直接年代測定され、保存状態のよいホモ・サピエンスのDNAを得た」と、研究のリーダーであるパリのコレージュ・ド・フランスのJean-Jacques Hublin氏は述べた。3件の研究で行なわれたこの研究は、『ネイチャー』誌と『ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション』誌に発表された。
ホモ・サピエンスは30万年以上前にアフリカで生じた。科学者たちは、ホモ・サピエンスがどのようにしてヨーロッパ中に広がったのか明確な見解を得ていない。研究者たちは、狩猟採集民の小規模な集団がときどき、ラニスにある洞窟を使っていたと考えている。