最近、ある友人が私に、彼女は2回結婚して2回とも離婚したのだと話した。彼女は、1回目は自分の父親のようなタイプと結婚して、2回目は母親のようなタイプと結婚したのだと冗談を言った。子ども時代が幸せではなかったことから、彼女にとってどちらの結婚もうまくいかなかった。
常に自分を愛してくれて料理上手な、愛する自分の母親のような女性を探し求める男性についての昔からの決まり文句がある。私たちは皆、子どもの頃に父親が不在だった女性が自分の夫に「お父さん」を求めるストーリーを聞いたことがある。
ウェブサイト「サイコロジー・トゥデイ」によると、慣れ親しんだことや安心感に無意識に惹かれる人々もいて、そう、だから、そうした人々は自分の考える親子関係に基づいて、そうとは気付かずに配偶者を選ぶ可能性が高い。愛があって信頼できる親を持つ人であれば、このことは必ずしも悪いことではない。しかし、不安で、酷い育児の状態で育った人々にとっては、このことはネガティブな結果になる可能性がある。
しかし、親とは全く違う相手を意図的に選ぶことは問題を生み出す可能性もある。結婚には、深い関与とつながりの感覚が必要だ。良い決断をするには、成熟した感情と、強い価値観と、明確な評価―何かを避けようとする行動ではなく―が必要だ
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最近の統計では、結婚はますます維持しにくくなってきていることが示されている。アメリカでは結婚の全件数の約半分が最終的に離婚という結果になっている。世界中で離婚は減少傾向にあるが、世界人口の約9割が結婚自体が急速に減少している国に住んでいることも事実であり、年上のカップルと比べて若者の方が結婚する可能性が低い。価値観と社会通念の変化に加え、経済的な安定性がないことが原因だと言う人もいる。戦争、病気、技術の発展が多くの人々に影響を与えてきた。
統計上のこうした変化は、世界中の多くの国々に影響を与えているが、特に東アジアと南アジアの人々に影響が見られる。結婚率の低下は、世界で3番目に規模の大きな経済と、世界で最も高齢な人々がいる日本にとっては、人口危機となろうとしている。2022年の中国の結婚率は、公的な記録が開始されてから最低となった。富が国の上位1%の人々のところにあるアメリカでは、カップルが結婚を決める上で、お金が重要な役割を担っている。貧困ライン以下の人々は結婚する可能性がより低い。
おそらく、私たちが親のような人と結婚するかどうかという問題は、すでに結婚していて、そのパートナーシップについて理解を深めることを求めている人々に委ねた方がよい問題だ。
もし、結婚と家族を作ることが、機能的で文明化された社会の中心にあるなら、結婚しているかどうかにかかわらず、私たち全員が自分自身について精査する時期に来ている。