1. ホーム
  2. 記事全訳
  3. 2024.11.15

Yes, money can buy happinessお金で幸せは買える

このページを印刷する

これまでの人生で私はずっと、お金で幸せは買えないと言われてきた。アメリカ人はいつも、アメリカン・ドリームのためにもがくのがアメリカ流だと言っている。世界恐慌を生き残り、第二次世界大戦中の物資不足と必需品の欠乏に対処したことは、人々が自分たちを誇りに思うことだった。小説や映画では、貧しいヒーローが裕福で邪悪な悪人を打ち負かす様子を描いている。それはお決まりの表現になっている。

1972年からある評判の良い金融ニュース機関『マネー』で、裕福な人々はそれ以外の人々よりも幸せだとする記事を読んだ私の驚きを想像してみてほしい。このことは一般的な信念に反している。このテーマについては広範囲な研究があることが分かった。2018年のある研究は、そう、お金はもっと多くの幸福をもたらすことができるが、その効果は経済的に不自由のない年収7万5,000ドル(1,100万円)に達すると、次第に減っていくようだと結論付けた。この理論は、人々の基本的なニーズが満たされると、次の幸福の源が追求されるというものだ。しかし、その幸福の停滞状況の理論は、それ以降、覆された。

富と幸福の研究者であるマシュー・キリングスワース氏は、高収入のアメリカ人と低収入のアメリカ人との間で、幸せに著しい開きがあるということを今年の研究で発見した。人は豊かであればあるほど、開きが大きくなる。このペンシルベニア大学の研究者(キリングスワース氏のこと)は、富裕層と中流階級の間で生活の満足の差は、中流階級と低収入の人々との間の差よりも3倍近く大きくなると述べる。

なぜ、裕福な人々はそれ以外の人々よりも幸せなのか? 『ガーディアン』紙のインタビューの中で、キリングスワース氏は、それは「単にもっと多くの物を買うということよりも、もっと根本的で、心理的に深い」のだと述べた。

お金は人々に生活をコントロールできる感覚をより多くもたらし、このコントロールできる感覚は「お金と幸福の関連性の約75%を説明できる」と、彼は述べた。お金は、制約なしに望む人生を生きる自由と同等である。

コントロールの必要性は、人々が生き残り、発展することを助けた。最初は、武器が私たちにコントロールを与えた。私たちが発展するにつれて、お金が武器に置き換わった。お金は力も生み出した。裕福な人々は自分のライフスタイルに満足するかもしれないが、それでもまだ、彼らはコントロールもしくは力をもっと多く欲しているかもしれない。お金がいくらあっても足りないと感じる人がいるのは、そのためだ。説明する助けになる。このことはまた、あまりにも多すぎるお金と力は、他者を操ったり、支配したりする能力をもたらし、私たちが裕福な人々を批判することにつながるという含意も伴っている。

キリングスワース氏は、私たちがお金に集中しすぎるべきではないと考える;人生の他の多くの側面も幸福や満足感につながっている。私たちがコントロールの必要性に気が付いている状態を保っていれば、お金が私たちを幸せにするということを知っておいて損はないと私は思う。お金のない多くの人々が、人生は家族や職業や芸術によって満たされると感じている;彼らにとって、お金はそれほど重要ではない。自分自身を知ることがそれ自体、一種のコントロールと力である。

英文記事を見る

学校・企業向け団体利用ついて 詳しくはこちら

定期購読申込み定期購読申込み無料試読申込み無料試読申込み

Alpha Online ログイン

初回ログインの手順はこちらをご確認ください。

ID・PW・Passコードをお持ちの方

ID(メールアドレス)
パスワード

パスワードをお忘れですか?

Alpha Passコード

※Fujisan以外でご購読の方は初回にメルマガ会員登録を行い、ログイン時にID・パスワード・Passコードの入力が必要です。

Passコードとは?

紙面2面の下部に記載され、毎月更新されます。

メルマガ会員へのご登録
※新聞を購読していなくても登録できます

メルマガ会員になると、毎週の見どころを紹介するメルマガが届くほか、Alpha Onlineの英文記事を月5本までお読みいただけます。

メルマガ会員登録

※Fujisanマガジンサービスの提携サイトにてご登録となります

閉じる

定期購読申込み無料試読申込み

定期購読申込み無料試読申込み