日銀は7月28日、賛否両論があるイールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)政策を修正し、10年来の金融刺激策の副作用を和らげる試みとして「より柔軟」な運用を採用した。
2日間の金融政策決定会合後に発表された日銀の声明によると、日銀は10年物国債利回りを0%程度に誘導するため引き続き国債を無制限に購入するという。ただし、利回りの変動幅の上限と下限(プラスマイナス0.5%)は「厳格な制限」ではなく「めど」となるという。
日銀はさらに、国債買い入れオペの一環として、10年債の指値オペの利回りを従来の0.5%から1.0%に引き上げると発表した。短期金利はマイナス0.1%に据え置いた。
多くのエコノミストが日銀は政策に手をつけないだろうと予測していたため、今回の動きは多くの市場関係者を驚かせたが、実は一部の日銀ウォッチャーは政策の微調整が行なわれると予測していた。