不世出の才能をもつ棋士、藤井聡太さんが10月11日、またしてもタイトルを獲得し、史上初の全八冠制覇という偉業を達成した。21歳の藤井さんが王座の栄冠を手にしたのは、31歳の永瀬拓矢さんとの五番勝負の第4局を制してのことだった。
「今回の王座戦は、八冠にチャレンジできるという貴重な機会だなと思っていました」と藤井さんは京都での記者会見で語った。「(タイトルを獲ったことは)まだなかなか実感がないのが正直なところです」。
岸田文雄首相は10月12日、藤井さんに内閣総理大臣賞を授与する準備を進めており、顕彰式を11月に行なう調整をしていると発表した。同賞は、さまざまな分野で顕著な功績を残した人に贈られる。
藤井さんは2016年に14歳で最年少プロ棋士としてデビューした。愛知県出身の彼はこれまで数々の記録を更新しており、他の主要タイトルをすべて獲得した最年少棋士だった。また現在、王座の栄冠を手にした最年少棋士でもある。