宇宙航空研究開発機構(JAXA) は7月1日、新型主力ロケット「H3」による高度観測衛星の軌道投入に成功、H3が「使い勝手のよい」ロケットであることを実証する新たな一歩を踏み出した。
3回目のH3ロケットの打ち上げ成功を受けてJAXA 職員たちが抱き合う中、鹿児島県にある種子島宇宙センターの管制室に拍手が鳴り響いた。今回のH3ロケットにはJAXA と三菱電機が共同開発した「だいち4号」(陸域観測技術衛星4号機)が搭載されていた。「だいち3号」は昨年3月のH3ロケット打ち上げ失敗で消失した。
「100点満点のまさに100点の打ち上げでした」と、JAXA H3プロジェクトチームマネージャーの有田誠氏は語った。
高精度の地球観測を目的として作られた「だいち4号」は、「だいち2号」の4倍となる200キロの観測幅を誇る。この拡大された観測範囲により、夜間や悪天候でも効果的な観測が可能だ。