インドの警察は、中国のスパイだと疑われたハトが潔白だと判断し、8ヵ月間の拘束後に1月30日に野生に返したと、通信社のプレス・トラスト・オブ・インディアが報道した。
このハトの苦しい体験は、中国語のように見える文字が書かれた2つのリングが足に結び付けられた状態で、ムンバイの港付近で捕獲された昨年5月に始まった。警察はこのハトがスパイ行為に関わっていると疑い、このハトを拘束して、ムンバイのバイ・サカルバイ・ディンショー・プチ動物病院へ移送した。
最終的に、このハトは台湾から逃げて、インドへ向かった海上レースの競技バトだったということが判明した。警察の許可で、このハトは「動物虐待防止ボンベイ・ソサエティ」へ移送され、この協会の医師が1月30日にこのハトを野生に返した。
ムンバイの警察にコメントを求めようとしたが連絡が付かなかった。
インドで鳥が警察に疑われたのは今回が初めてではない。
2020年にインドが実効支配するカシミール地方で警察は、パキスタンの漁師の飼っているハトを釈放したことがある。捜査の結果、核保有の両国(インドとパキスタンのこと)の間にある重武装された国境を飛び越えてきたこの鳥がスパイではなかったということが判明した。