日本人男優の役所広司さんが5月17日、カンヌ国際映画祭で、ヴィム・ヴェンダース監督の『パーフェクト・デイズ』で主役のトイレ清掃員を演じて主演男優賞に選ばれた。
役所さん(67)は、この賞を受賞した日本人男優としては、2004年に14歳という年齢で柳楽優弥さんが『誰も知らない』で受賞して以来、2人目になった。高く評価されるベテラン男優(役所さんのこと)は、今村昌平監督の『うなぎ』で主役を演じ、この作品は映画祭のトップ賞パルム・ドールを1997年に受賞した。
『パーフェクト・デイズ』は、東京でトイレ清掃員としてシンプルな生活を営み、音楽を聴いたり、読書したりして余暇を過ごす平山という人物の物語を追う。いくつかの予期せぬ出会いにより、徐々にこの主人公の過去が明かされていく。
授賞式中に、役所さんはヴェンダース監督をはじめ、彼が演じた登場人物「平山」を「魅力的な」人物にするためにこの映画に取り組んだ人々に感謝した。
長崎県出身の役所さんは、1996年に日本のヒットコメディ映画『Shall we ダンス?』で、社交ダンスをするサラリーマン役で有名になった。彼は、2006年にアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の『バベル』にも出演した。
今年の最優秀脚本賞は、是枝裕和さんが監督を務めた映画『怪物』で坂元裕二さんが受賞した。この物語は、学校に通う2人の男子の友情をめぐる一連の誤解を追っていく。