北アイルランドで2番目に大きな都市を訪れるとき、正しい名前を正しい状況で用いることはとても重要だ。ほぼ全員がここのことをデリーと呼ぶが、統一派は正式名称のロンドンデリーを用いる。そしてその違いにはいわくがある。
これは北アイルランド問題のいわくであり、イギリスの植民地の過去から自由になるための北アイルランドにとっての戦いである。そのことはボグサイドで最もはっきりと見て取ることができる。
ここでは、1972年の血の日曜日事件で、イギリスの兵士たちが人権運動の抗議の行進中に13人を射殺した。この射殺事件は、北アイルランドの歴史に深い傷跡を残している。それはU2の1983年のヒット曲『Sunday Bloddy Sunday』の主題となっている。ボグサイドのウォーキングツアーに参加して、U2の曲が常に耳から離れなくなるなかで、この殺害事件にインスパイアされた芸術的な素晴らしい壁画を見よう。
ボグサイドにあるフリーデリー博物館は、北アイルランド問題の歴史と、それが市と国に長く残している影響を深く掘り下げている。
壁を通じてデリーのより深い歴史を見てみよう。17世紀初期に建設されたこの壁は、デリーを壁で覆われたヨーロッパの都市の中で最も良い例の1つにしている。その7つのゲートは素晴らしい状態にある。
シップキー門はデリーのギルドホールから遠くない。ギルドホールは、見事なパイプオルガンを誇る市の建物だ。このゲートは北アイルランド問題の間に爆撃されたが修復されていて、再び人々が平和に集まれる場所になっている。
ダウンヒル・ハウスまで車で出かけよう。この家は最初、18世紀後期に建てられ、もう使われていないが、少しの料金で広い遺跡を歩き回ることができる。近くのムッセンデン寺院からは大西洋の素晴らしい眺めが見られる。