アラブ連盟は5月7日、10年以上停止していたシリアの参加を再び認め、バッシャール・アサド大統領との関係正常化を目指す地域の動きを強化した。米政府はこれを批判している。
この決定は、シリアはアラブ連盟の会合への参加を直ちに再開できるとしているが、一方でシリア難民の周辺国への流入やシリアから地域への麻薬密輸など、同国の内戦が引き起こしている危機を解決するよう呼び掛けた。
アラブ首長国連邦を含むアラブ諸国は、アサド大統領の孤立解消に動いているが、シリア紛争の政治的解決なしでの完全な正常化には反対する声もある。
アラブ連盟のアフマド・アブルゲイト事務総長はカイロで記者団に対し、「シリアの復権は、アラブ諸国とシリアの関係正常化を意味するものではない」と述べた。「それは各国が主権的に決定することだ」。
シリアのアラブ連盟加盟は2011年、アサド大統領に対する街頭抗議行動への弾圧の後に停止された。弾圧はその後内戦へと展開していった。