ロシアは7月17日、昨年の侵攻後も黒海を通じてウクライナ産穀物を輸出できるようにしていた合意から離脱したと通知した。この動きは西側諸国から批判を浴び、国連は遺憾の意を表明した。
ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官はロシア政府が世界機関(国連)とトルコ、ウクライナとの合意を7月17日の期限を超えて延長することに同意しなかったのは、ロシア側の穀物と肥料の輸出に関する別の協定が実施されてこなかったからだと述べた。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、ロシアの離脱は同国の穀物と肥料の輸出を支援する関連協定も終了したことを意味すると示唆した。
グテーレス氏は記者団に対し、「今日のロシア連邦の決定は、世界中で困窮している人たちに打撃を与えるだろう」と述べた。
黒海穀物合意は、2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻によって悪化した世界の食糧危機に対処するために、国連とトルコの仲介で昨年7月に合意された。ウクライナとロシアは世界有数の穀物輸出国だ。