国際司法裁判所(ICJ)はイスラエルに対し1月26日、パレスチナ人へのジェノサイド(大量虐殺)を防ぎ、民間人救済に努めるよう命じたが、南アフリカが要求した停戦を命じるまでには至らなかった。
南アは12月末にICJに提訴し、2万6,000人以上のパレスチナ人が殺害されている戦闘を停止させる緊急措置を認めるよう要請した。
武装勢力ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛け1,200人を殺害、240人以上を人質にした後に始まった同国の攻撃は、国家主導のジェノサイドだと南アは非難した。イスラエルはこの裁判の破棄を求めた。
判決で判事らは、自国軍がジェノサイドを犯すのを防ぐために、イスラエルはその力の及ぶ範囲内の全ての手段を取り、人道的状況改善のための措置を講じなければならない、と述べた。
同裁判所は停戦を命じなかったが、パレスチナ人は1948年のジェノサイド条約で保護された集団であると判断し、ジェノサイド訴訟を破棄しなかった。ジェノサイドの申し立てについては判断しなかった。イスラエルは、申し立ては虚偽で「著しく歪曲されている」としている。