チリ中部で発生した山火事による死者は2月5日、122人に達した。ヘリコプターが炎に大量の水を放ち、救急隊員らは火災発生から3日たっても残骸に埋もれた遺体を発見していると語った。
チリで近年最悪となる自然災害の犠牲者はさらに増えると予想されており、沿岸部の都市バルパライソやビニャデルマールの住宅地では住民や消防士、軍ががれきの撤去に追われた。両都市では数分のうちに家屋が火だるまになった。
「まるで爆弾が爆発した戦場のようだ」と、2日に近くのビラ・インディペンデンシアの自宅から逃げ出し、唯一持ち出せたピンク色の小さなリュックサックを背負って5日に残骸となった自宅に戻っていたジャクリーン・アテナスさん(63)は言った。「誰かが家々にガソリンをまいたかのように燃えていた」。
エルニーニョ現象の影響で今年は南米西部で干ばつと高温が続き、森林火災のリスクが高まっている。コロンビアでは数週間にわたる乾燥した天気の後、1月に1万7,000ヘクタール以上の森林が火災によって破壊された。