パレスチナ人67人を犠牲にした猛烈な救出作戦でイスラエルは2月12日、ラファでハマスに拘束されていたイスラエル系アルゼンチン人の人質2人を解放した。ガザ南部の同都市には、約100万人の市民が数ヵ月におよぶ砲撃から避難している。
イスラエル軍による今回の作戦で、フェルナンド・シモン・マルマン氏(60)とルイス・ヘア氏(70)が解放されたと軍は発表した。この2人は、イスラエルによるガザ攻撃の引き金となった、武装勢力ハマスによる10月7日の襲撃で拘束された250人に含まれていた。
4ヵ月以上が経過し、地中海沿岸の人口密度の高いガザ地区のほとんどが廃墟と化しており、同地区保健当局によればパレスチナ人2万8,340人が死亡、6万7,984人が負傷し、その他多数ががれきの下敷きになっているとみられる。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は人質救出は軍事的圧力を継続する必要性を示していると述べ、ラファへの地上攻撃計画に対する国際的な警戒を一蹴した。「完全な勝利まで軍事的な圧力をかけ続けることだけが、全人質の解放の実現につながる」と述べた。