ハイチの首都ポルトープランスで3月18日未明、高級住宅街2ヵ所がギャングに襲撃され、周辺地域で少なくとも12人が死亡した。
武装集団は日の出前にラブール地区とトマッサン地区の住宅を略奪し、住民は避難を余儀なくされた。2月29日からポルトープランス全域でギャングによる襲撃事件が急増していたが、これらの地域はおおむね治安が保たれていた。
アリエル・アンリ首相は3月11日、政権移行評議会が発足したら辞任すると発表していたが、今回の襲撃事件はギャングの暴動は収まらないという懸念を引き起こした。アンリ首相の辞任はギャングの要求だった。彼らは以前からアンリ首相に反対しており、同首相は国民に選ばれたのではなく、貧困を深刻化させたと非難している。
国際社会におけるハイチの存在感(プレゼンス)は治安の悪化とともに低下している。今月に入り国連、米国大使館、カナダ大使館は職員を撤退させている。国際社会による介入の予定は保留されたままだ。