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11:辞書との上手な付き合い方①

「推測力」も大切なスキル

Alphaを読んでいて知らない単語に出くわした時、「いったん文章から離れて、辞書で調べた方がいいのかな」と思われる方も多いことでしょう。結論から述べると、いちいち辞書を引くのはお勧めできません。

これには大きく分けて2つの理由があります。まず、知らない単語に出合うたびに辞書を取り出して調べるのは、単純に面倒くさいですよね。

知らない単語に出くわしたら、まずは意味を推測してみる習慣をつけよう。

こうしたことを続けていると、そのうち英語を読むことそのものが億劫になってしまいます。学習へのモチベーションを維持する意味でも、辞書は引かずに読みましょう。Alphaの場合、難しい語句には注が付いているので、これを見れば解決することが多いかと思います。「どうしてもこの単語の意味が気になる」ということがあったら、その語に印だけ付けておいて、全部読み終わってから辞書で調べるようにするとよいですよ。

もう1つの理由は、「推測力」を身につけるためです。英語は私たちにとって外国語。どうしたって未知の言葉に出くわすことは避けられません。そんなときに大切なのは、文脈や字面から意味を推測できるようになること。これは単語をたくさん覚えるのと同じくらい大切なことなのです。すぐに辞書を引いていては、こうしたスキルは身につきません。まずは、辞書なしで意味を推測する習慣をつけましょう。

「知っている/知らない」から「分かる/分からない」へ

こうした推測は、日本語なら日常生活の中で当たり前のように行なっているはずですよ。例えば、私が編集長になりたての頃、社内の管理職が集まる会議に出席した時のこと。こんな発言を聞きました。

「コストが上振れてしまう」

よくよく考えたら、私はそれまでの人生で「ウワブレル」という言葉を一度も聞いたことがなかったのですが、日本人ならたいてい意味は分かりますよね。「ウワ(上)ブレル(振れる)」だから「上に振れてしまう」。しかも今はコストの話をしているから、「コストがかかり過ぎてしまう」的なことではないかと理解して会話を進めるのが普通です。未知の言葉が出てくるたびに、「すいません、ウワブレルって聞いたことないのですが、どういう意味ですか?」のように、いちいち話を遮って質問するなんてしませんよね。

このように母語であれば、たとえ知らない言葉であっても、字面や文脈から意味を推測するはずです。言い換えると、言葉を「知っているか、知らないか」ではなく、「分かるか、分からないか」という観点で捉えているわけです。ところが、多くの日本人は英語を前にすると「知っている/知らない」という観点で単語を捉えてしまう。こうした人にとっては「知らない単語=分からない単語」ですから、結果的に英語の理解力も下がってしまいます。前述の通り、知らない単語をゼロにするなんて不可能です。だからこそ、推測できる力があるかどうかで大きな差が出てくるのです。

さて、それでは、未知の単語の意味をどのように推測したらよいのか。それにはコツがあります。これについては次回詳しくご説明しましょう。

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