インドネシアのオランウータンは熱帯植物の薬で傷を治療したようだったと、科学者たちが5月2日に発表した。これは、一部の動物たちが自分たちを治療するための薬をどのように使うかを示す最新の事例だ。
『サイエンティフィック・リポーツ』誌に掲載された研究によると、ラクースという名前のオランウータンは、薬草の葉をかみ砕いたという。それからラクースは自分の指を使って、右のほほにある傷にその薬草の汁を塗った。最後に、ラクースは傷を覆うために、かみ砕いた薬草を傷の上に押し付けた。
写真は、そのオランウータンの傷がひと月以内に何の問題もなく塞がったのを示した。
科学者たちはこれまで、一部の大型類人猿が自分たちを癒やすために森の中で薬を集めるところを見てきた。しかし、動物が自分自身をこのように治療するところを科学者たちが見たのはこれが初めてだ。
その行動は、この研究論文の共同執筆者で、インドネシアのメダンでのスアク・プロジェクトのフィールド研究員であるUli Azhari氏によって、2022年に記録された。