「そんなふうには聞こえないかもしれないけれど、インタラクト・クラブは入るのが本当に難しいCCAなの」。
CCAというのは、co-curricular activity(正規のカリキュラムと並行して行なわれる活動)のことで、シンガポールの「部活」に相当する。これらの活動はセカンダリースクールで必修になっていて、プライマリースクールから始めることが強く推奨されている。生徒は、クラブや会、スポーツ、ユニフォームド・グループ(ガールスカウトやレッド・クロス・ユースのようなもの)、視覚的芸術とパフォーミングアートの4つのカテゴリーから選ぶことができる。
私の友人の娘は、ジュニアカレッジに通い始めたところで、インタラクト・クラブという彼女が選んだCCAに入れなかった。クラブのメンバーは、高齢者や恵まれない人々の支援活動から、さまざまな理念についての関心を高める活動に至るまで多岐にわたる社会奉仕活動プロジェクトを計画して主催する。
私の友人は、インタラクト・クラブは極めて人気で、生徒たちは加入するための面接に合格しなければならないのだと説明した。残念ながら、その人気は多分、地域に貢献したいという純粋に利他的な望みから生じるものではなかった。友人の娘は、多くの生徒はこのクラブのボランティア活動は大学入学の願書で見栄えが良いと考えているのだと話した。
高成績だけが、希望する大学またはコースに入れることを保証するわけではない。そのため、多くの生徒は地域活動の時間を費やそうとしたり、インターンシップを行なおうとしたり、誰もが欲しがる賞やメダル、活動におけるリーダー的ポジションを勝ち取ろうとしたりする。
私がセカンダリースクールの生徒だったとき、CCAはECA(extra-curricular activities〔課外活動〕)と呼ばれていた。1999年に、「extra」という語がECAは必須ではないという意味を意図せずに示唆しているという理由で、ECAは「co-curricular activities」になった。
この制度が変更されたのはこれが初めてではなかった。1970年に、スポーツ活動がセカンダリースクールの生徒全員に必修になった。加えて、各生徒は第2課外活動としてユニフォームドグループかソサイエティかのいずれかに参加しなければならなくなった。
1982年に、体育プログラムが学校の授業時間中に実施されるようになったため、必修のECAは2つから1つに減らされた。
私が学校に通っていた頃は、同級生たちと私は、課外活動が大学入学に役立つ道具になるかどうかはあまり考えていなかった。私たちは主に興味に基づいて課外活動を選んでいた。
望んだものが常に手に入るわけではなかった。用具や施設などのリソースが限られていたので、例えばスポーツチームなど、一部の課外活動では入団テストがあった。十分に上手でなければ、別の何かを選ばなければならなかった。私の学校のテニスチームは、学校に4つしかコートがなかったので、新しい生徒を10人以下しか入部させなかった。
インタラクト・クラブは私の時代には特に人気ではなかった。同級生の多くはスポーツや、コンサートのバンド、ダンス、ガールスカウトのような活動の方が好きだった。
時代が変わるにつれて、生徒たちには選択できる活動が多くなり、好みは当然ながら変わっていくだろう。生徒たちがCCAを選ぶ動機が何であれ、一生懸命取り組む限り、非常に多くの恩恵を受けるだろうと私は確信している。