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  3. 2023.7.28

Is American democracy dying?アメリカの民主主義の危機

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今のアメリカには、考えられないような思考が根付いた。民主主義が死にかかっているという認識が、わずかな心配性の人たちの過剰反応ではもはやなくなっている。国の崩壊が現実的な恐れになっている。

クイニピアック大学の調査では、共和党、民主党、無党派層の有権者1,300人のサンプリング調査をもとに、アメリカ人の60%近くが、国が危機的状況にあると懸念していることが分かった。これは、異なる党派の国民の意見が合う数少ない機会の1つかもしれない。

アメリカの人々は、社会問題だけでなく、政治でも真っ二つに分かれている。この深刻な問題の発端は、共和党がドナルド・トランプ氏―骨の髄まで権威主義の男―の力と妙なカリスマ性に支配された2016年に始まった。共和党はトランプ氏を大統領候補者に指名し、11月に彼は当選した。

かつては威厳のあった保守政党の共和党が今ではポピュリストの指導者に掌握されている。ポピュリズムは、国を動かしている強力な集団に心配事が無視されていると感じている一般の人々に訴えかける政治手法だ。持たざる者対持てる者の古い戦いだ。

このことは、2021年1月6日にすっかり明白になった。この日、トランプ氏の支持者らがアメリカの国会議事堂の建物を襲撃した。暴徒たちは、トランプ氏の副大統領マイク・ペンス氏のために外に絞首台を設置した。それから彼らは、警察官たちを襲撃し、オフィスを荒廃させ、建物を破壊した。彼らは、民主党の下院議長ナンシー・ペロシ氏を誘拐しようとさえした。

共和党は1月6日の襲撃事件を、「古いニュース」または嘘や歪曲されたものとして矮小化している。彼らは、この暴徒たちを愛国者だと呼んでいる。しかし、アメリカの全ての人々がこれをテレビで目撃した。現在、共和党の全員が、この暴力事件に賛成しているわけではないが、それでも多くが共和党に投票する。私たちの民主主義を危険にさらしているのはトランプの責任であると批判せずに、共和党員たちは他の敵を指さしている:妊娠中絶、不正操作された選挙、移民の増加。トランプ氏は、ほとんどレトリックと嘘しかもたらさないが、彼の政党の誰も、新しい指導者を見つけるほどには気にしていないないように見える。あるいは、有権者へのトランプ氏の力を恐れている。

では、私たちは何をしたらいいのか? この国はどうしたら無秩序と革命から守られるのだろうか?

共和党は、自分たちの党を改革し、トランプ主義を廃止しない限り、大統領選挙では信用できない。

それができなければ、民主党はどの選挙でも勝つ必要がある。また、権利を奪われたと感じている一般市民と再びつながる必要もある。

1つ1つの選挙が、民主主義の存続にかかわる脅威だ。それでも、民主党が毎回勝つのは不可能だろう。最終的に、権威主義の政党が勝つだろう。

トランプ氏は2016年に当選し、その後4年間続いたカオスは、これから来ようとしているものの青写真でしかない。

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