Snacking on English英語をかじる

「週末はどうでしたか？」私はある生徒に尋ねた。「家で過ごしました」と彼は答えた。「それで、週末はどうでしたか？」と私は続けた。「YouTubeで動画を見ました」というのが答えだった。「でも、あなたの週末はどうだったのですか？」と私はしつこく聞き続けた。生徒は困惑したように見えた。

私は「週末に何をしましたか？」が事実を尋ねているのに対し、「週末はどうでしたか？」は意見を求めているのだと説明した。ある人にとっては、週末中ずっと家で過ごすことはくつろげることかもしれない。別の人にとっては、それは退屈かもしれない。あなたはある意見に同意したり反対したりすることができる。事実は、真実か誤りになりうる。別の生徒は、彼はシンプルな意見を述べるのに苦労していたと話した。「日本人は意見を言いづらいと感じる。事実を述べるほうが好きだ」。

私は、この生徒が実は今まさに意見を述べたということに気づいているのだろうかと思った。彼が「私の経験では、日本人の多くが…」と始めていれば、それは事実になりうる―それは彼にとって真実だからだ。私は彼がどうしてそう考えたのかが分かるが、私は同意はしなかった。私の日本人の生徒たちの多くについて私が気づいた１つのことは、彼らはおすすめを聞いたり、おすすめをしたりするのが好きだということだ―それは意見だ。

こうした生徒たちは私に、彼らや他の人たちがより簡単で自然に、おすすめをしたり意見を述べたりする助けをするためのアイデアをくれた。そこで、前学期の生徒たちに教えるのを終える前に、私はインスタグラムのアカウント「あなたのおすすめは？」（@w.d.y.r）を始めた。私はそれが前の生徒たちをつながりを保つ１つの方法になり、また他の英語学習者たちが語彙やリスニング、発音の練習をする機会にもなるだろうと期待している。

英語を早く上達したい生徒たちに、私はいつも英語で何かちょっとした簡単なことを毎日行なうことを勧めている。授業のノートを見直すのでもよいし、電車のアナウンスを英語で聞き、それを自分で静かに繰り返して言ってみたりするのでもよい。もちろん、いくつかの英語学習用のインスタグラムアカウントをフォローすることもよい。

こうしたアイデアの全ては、私の好きな言い方で言うと、英語を「かじる」のに良い方法だ。それらは一晩にしてあなたを流ちょうにするわけではないが、実際の状況でより本格的に英語を使わなければならないときにそれをより簡単にするだろう。

しかし、それは単なる私の意見でしかない。『フレンズ』のようなシットコムを繰り返し観ることで言語を簡単に学べる人もいる。ある言語で流ちょうになる魔法のような方法があると主張する本やアプリ、人たちもいる。ある人に効果がある方法が他の人には効果がないかもしれないので、私は何があなたにとって効果があるかを知るために少しのことを試してみることをおすすめする。そしてもしかすると、私の別の生徒のように、ある日あなたは「あなたの週末はどうでしたか？」という質問に「素晴らしかった！　英語を使って新しい友だちができました！」と答えられるようになるだろう。