皆さんの思い描く典型的な日本人の女性のイメージはどのようなものだろうか? きゃしゃなイメージ? 小柄で細い? 黒髪? 色白の肌? 私が目にする広告のイメージはかなり似通っている。私は髪が黒くて、肌が色白だが、日本できゃしゃだと感じたことはない。ニュージーランドの乳製品の食事で培われた170センチの私の身長を考えると、私が日本人の女性に間違われることなどあり得ない。
そのため、私のようなしっかりとした体格の日本人の女性を見るとよく、彼女たちとハイタッチをしたくなる。数十年前のラッシュアワーの通勤電車の中でこのことは初めて起こった。私が乗っていた女性専用車両が渋谷駅で止まった。乗客が降りるとき、立っていた他の全員と同じように、私は空いている席を探した。私と同じくらいの身長で、骨格に肉の付いた女性を見かけたのはそのときだった。私たちは同時にお互いに気が付いた。私たちは気が合う人と出会ったというような感じだった。私たちはそのとき、社会的に適切である程度以上に長い間、お互いを見つめていたということに気が付き、すぐにアイコンタクトを外した。
最近では、さまざまな体型と体格の女性をもっと多く見かけるようになり、場違いな感じを受けることが少なくなった。このことが本当に分かる1つの場所は、私が通っているピラティスのスタジオの隣にある女性専用ジムだ。このジムが提供している筋力トレーニングクラスのことを私は「重りを付けてのクラブ行き」と呼んでいる。ウェイト(重り)を使いながら、全てが力強いビートのダンスミュージックにタイミングを合わせられ、振り付けされた一連の動きをする。これは、飲み物をこぼしたり二日酔いはないものの、20代の頃の夜遊びと同じくらい楽しくて疲れる。
このジムはとりわけ、暗くて、色が大胆な赤と黒なので、本当にナイトクラブのような感じがする。このジムのインストラクターと会員は、広告のポスターの女性たちに対する真新しい見方になる。全員が筋骨隆々であるか、それに近づいているか、あるいは、そうなりたいかのいずれかだ。最後の質は最も意欲を起こさせてくれる。私はこのスタジオで、発達している背中の筋肉を友達に見せびらかしている女性たちや、誰かの体型を称賛している人々、たくさんの重いウェイトを持ち上げるのに成功している人にアドバイスを求める人々を見たことがある。インストラクターと、こうした女性たちから発せられる自信には感銘を受ける。こうした女性たちも、広告のポスターに登場するのにふさわしい。
悲しいことに、私が自分の周りで見るものを広告は全く反映していない。日本にいる女性たちは、体型も見た目も多様だが、きゃしゃで減量することにあまりにもフォーカスが当たり過ぎている。実際には、筋肉の形で体重が増えることの方がはるかに恩恵がある。さまざまな見た目の女性たちのイメージを―出版物、オンライン、テレビで―もっと見ることは、全ての人々、特に若い女性が、「典型的」である必要はないのだということを理解するのに役に立つと思う。典型的であるのではなく、全ての女性たちが、どんなタイプでも良いので自分に最も多くの自信をもたらしてくれる肉体を目指した方がいいと思う。