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  3. 2024.5.10

Asking for help, and giving it頼り、頼られること

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ほとんどのアーティストはアートを販売するだけでは生きていくことができない。私は最近、私のようなアーティストが生きていくための収入のさまざまなファネルをどうやって活用するかについて教えてくれるワークショップに参加した。パートタイムの仕事、雑用、貯蓄、配偶者の支援など。私は、多くのアーティストが見落としている1つの収入源が寄付であるということを学んだ。しかし、献金や寄付は助けを求めることを必要とする。

助けを求めることが難しいと思うのはアーティストだけではない。医療費を抱えている人々、薬物の問題を抱える人々、子どものケアの問題に悩む人々など、さまざまな人々が助けを必要としていることを認めることはあまりにも気まずい、もしくは、恥ずかしいことだと思うときがある。私たちは、物乞いのように思われることや、あるいは、他の人に迷惑をかけることを恐れる。助けを求めることは、弱さや依存、劣っていること、コントロールを失うことの兆候であると多くの人々が考える。

Xuan Zhaoさんはそれについて反論するだろう。彼女は、スタンフォード大学の行動科学の研究センターであるSPARQの科学研究者だ。彼女の研究では、人々が他者を助けたいと思う気持ちが過小評価されていることが分かる。助けを求めることと、助けを与えることは、有意義な人間関係を強固にできる。そうした行ないは人々に、私たちが本物で脆弱であるということを示す。それは、私たちを最もリアルにする物事だ。

西洋の社会では、自立と独立に非常に重きが置かれている。今の世界では、私たちは他者に対する思いやりと寛容さを失い始めてきた。私たちの毎晩のニュースは、戦争、飢餓、災害を私たちに思い起こさせる。移民が悪者扱いされている。貧しい人々が無視されている。自分の面倒は自分でみるべきだという見方をするのは簡単だ。

助けを求めるのが難しいのと同じように、そのコインの裏側は、助けを与えるという行ないもまた難しいということだ。強欲と不正が慈善活動と親切な行ないに置き換わってきた。詐欺師とペテン師が私たちからだまし取ってきた。政府はアートと子どものケアと薬物中毒からの回復に対する資金をカットしてきた。医療制度は機能不全であるか、もしくは混乱状態にある。助けを求めることの恐怖と、助けを与えたがらないことは、どちらも世界に対する否定的な見方と恐れに基づいているということを見て取ることは簡単だ。だから、他者に対する善意は過去のことのように見えるだろう。しかし、それは本当だろうか?

私はそうではないと思う。歴史を見てみれば。真の幸福は、分かち合うものが才能であろうと、時間であろうと、お金であろうと、分かち合うことのなかに見つかることが分かるだろう。品位を保って与えることと受け取ることは、その上に人類がつながり、文明を形成することができる柱だ。夜のニュースは、人々が互いに与え合い続けている親切と支援の日々のやりとりに十分な時間を使っていないかもしれない。それは不完全である。しかし、最も良い改善のための要素は、誰もがそこには公益があるということに気付くことだ。アーティストはアートを寄贈できる。私たちの一人ひとりが、ささやかな方法と、大きな方法とで、他の人々の幸福に変化を与えるための選択をすることができる。それは、つながりを持つ心を見つけるかどうかの問題でしかない。

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