あなたはどのようにして豊かさを計るだろうか？ 世の中では、豊かさを銀行預金か資産で計る傾向がある。しかし、もし本当の豊かさがそのように測れないものであるとしたらどうだろうか？ あなたが持っている人間関係や自尊心、達成感、幸福感、肉体的及び精神的健康、社会への貢献といった他の物事で豊かさが計られるとしたらどうだろうか？
もし私が、この地球上で最も豊かな人物は誰かとあなたに尋ねたら、あなたの答えはイーロン・マスクかもしれない。その答えが財務的な純資産のみに基づいていたとしても、間違いではない。結局、辞書の中ではそれが「冨」の意味することだ。ダライ・ラマが世界で最も豊かな人物であると言う人はいないのではないだろうかと私は思う。
お金で幸せを買うことができる―ある一定の豊かさがあれば幸せな人生が保証される―という幻想がある。実際にそうであったなら、世界には惨めで孤独な億万長者がたくさんいるのはなぜだろうか？
私たちの最終的な目標は幸福であると仮定しよう。世界で最も幸福な人々の中には、金持ちではない人たちもいる。こうした人々は、妬み、不安感、強欲を自分たちの生活から排除し、それらを感謝と目的と親切とに置き換えている。惨めで孤独に死んでいくとしたら、人生を金持ちになることに捧げることの目的は何だろうか？
私はあなたに、金を稼ぐことをやめて、木にハグをして日々を過ごすようにと提案しているわけではない。私は単に、物質的な豊かさは、私たちが求めるべき豊かさの多くの形態のうちの１つに過ぎないということを示唆している。金を稼ぐことは、あなたとあなたの家族に安心感を与え、生活の質の面でより多くの選択肢を確かに与える。しかし、目的や感謝、肉体的及び精神的健康、本物の人間関係がなければ、その種の豊かさは空虚に感じられるだろう。
人生におけるあなたの本当の情熱を見つけ、それにエネルギーを集中しよう。日常的に感謝を実践することを習慣にしよう。本当の友だちや家族と定期的につながろう。誰も見ていないときでさえも、予告や規則性のない親切を実践しよう。
よく言われるように、若いときは豊かさと引き換えに進んで健康を犠牲にするが、年齢を重ねると、健康と引き換えに喜んで豊かさを手放すようになる。
物質的な豊かさは幻想であることが多い―新車や服飾品を買うことから得られる興奮は慣れていくにつれてかなり急速に薄れていく。覚えておこう。一晩に寝られるベッドは１台しかなく、一度に運転できる車は１台だけだということを。一度に食べられる食事は一食だけだということを。記憶と自尊心は一生もので、いつでも、好きなだけ頻繁に楽しむことができる。
あなたはどのくらい豊かだろうか？
毎週届く！
