夏はニュージーランドを訪れるのに最適な時期だ。何年もの間、12月か6月にしか自分の故郷を訪れることができずにいたが、私はようやく、夏の盛り―2月―に行くことができた。
気候は素晴らしかった。セミは静かで、そしてうれしいことに、私の親愛なるフィンランド人の友人と彼女の夫も同時にニュージーランドを訪れていた。見事なタイミングだった!
私たちの友情は時空を超えて強いものだと言える。10代の頃、インターネットが出始めた頃、私はよくチャットルームで世界中の見知らぬ人とに話をしていた。もちろん、不愉快な性格の人もいたが、ある日、私はフィンランド人の男性とチャットをし始めた。フィンランド人はがインターネット発達の最先端にある人だちだと読んだことがあり、私はフィンランドの人に彼の考えを尋ねた。彼は興味深い見識を共有してくれて、私にオンライン上で安全でいるにはどうしたらよいかについてアドバイスをしてくれた。
私は、前日の短い会話についてあまり考えなかった。翌日の学校でのホームルームでのお知らせまでは。そこで先生が、留学生を紹介した。「みなさん、こちらはシニさんです。彼女はフィンランドからの1年間の交換留学生です。歓迎してください」と先生は言った。フィンランドから? こんな偶然ってある?
フィンランドはおそらく、ニュージーランドから行くには最も遠い場所なので、私は、2日の間にオンライン上と実生活でフィンランド人に出会ったことに驚いた。私はすぐに彼女のところへ行った。どんなふうに自己紹介をしたのか思い出せないが、興奮して「インターネット」と「オンライン」という言葉を発したと思う。当時、こうした言葉がよく知られているのかどうか不確かだったので、ちょっと変な人だという印象を与えたかもしれない。しかし、彼女は恐れや混乱を全く示さなかったので、私は彼女に話しかけ続けた。そして私たちはたちまち友だちになった。
彼女は私が知っている中で最も賢い人たちの1人だ―彼女は遺伝子などの生物学的データを分析する技術を開発している。彼女は素朴で、フレンドリーで、面白い。彼女は私に星空観察についても少し教えてくれた。何年もの間、私はニュージーランドのとある夜空の星群を「退屈な顔」としていた。しかしシニは、私が口として見ていた星の並びを「オリオン座の三つ星」だと言った。今では、空にこの星座を見るたび、私は彼女のことを思い出す。
私たちが今年の夏に会ったときシニは、私たちはなんとか10年に1度、ウェリントンで会うことができていると指摘した。1990年代と2000年代、2010年代、そして今が2020年代だ。私たちは他の国で会ったこともあるが、これからもずっと、10年ごとにウェリントンで会うという私たちの慣習を続けていければと私は願っている。