中国は日本、韓国との3ヵ国外務次官級協議開催を提案した、と外交筋が7月23日に明らかにした。4年ぶりとなる今年の3ヵ国首脳会談に対する中国の熱意を強調する動きだと日本政府は見ている。
事故を起こした福島原子力発電所から放射性物質を含む処理水を今年の夏ごろ海へ放出する計画をめぐり両政府が対立しているにもかかわらず、中国外交担当トップの王毅共産党政治局員は7月14日、ジャカルタで林芳正外相と会談した際にこの提案を行なったと情報筋は語った。
王氏は7月3日に中国で開催された日中韓協力フォーラムの開会式で、3ヵ国が「首脳会談を早期に再開する機運を醸成する」べきだとも述べていた。
日本政府筋によると今回の中国からの提案は、中国が米国に対抗するなか、日米韓による地域安全保障・経済の連携強化の取り組みに亀裂を生じさせる狙いがあるようだ。