2日間にわたる20ヵ国・地域首脳会議(G20サミット)が9月10日に終了し、岸田文雄首相は、事故を起こした福島原子力発電所からの放射能処理水放出の安全性について各国の理解を得られたと強調した。
処理水放出は海洋環境と人体に害を及ぼすと中国は主張しているが、岸田首相はニューデリーでのサミット終了後の記者会見で、日本政府は中国との「安定的な」関係の構築を進めると述べた。
しかし岸田首相は、日本は8月下旬の放出開始直後に中国が実施した日本産水産物の全面輸入禁止措置を速やかに解除するよう引き続き促し、「責任ある」行動を取るよう求めていくと付け加えた。
G20サミットは、世界のエネルギーと食糧の安全保障を混乱させ、世界経済を不安定にしているロシアのウクライナ侵攻をめぐり加盟国間の対立が深まる中で開催された。