高齢ドライバーに対する懸念を新たに提起した注目の事件で10月27日、92歳の元トップ官僚に1億4,000万円の損害賠償の支払いが命じられた。2019年に都内で女性と彼女の幼い娘が死亡した自動車事故をめぐる裁判だ。
民事裁判の冒頭、旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三受刑者は損害賠償の責任を認めたため、訴訟の焦点は賠償額がいくらになるかということだった。
事件で妻と娘を亡くした松永拓也さんは、義父ほか7人の遺族とともに1億7,000万円の損害賠償を求めていた。
原告側は、判決の一部には満足しているが、犠牲者の両親と配偶者以外の遺族への賠償の必要性が認められなかったことに失望していると述べた。
飯塚受刑者は2021年に懲役5年の実刑判決を受け、現在服役中だ。