ニューヨーク州レンセラー工科大学(RPI)によって起こされた訴訟によると、この大学で20年以上保管されていた細胞培養などの検体が、清掃員が研究所の冷凍庫の電源を切って台無しになったという。
6月に起こされた訴訟によると、RPIは、デイグル・クリーニングシステムズに対し、マイナス80℃で検体を保管しなければならない冷凍庫のブレーカーを同社の従業員の1人が切ったと主張し、100万ドル(1億4,400万円)の賠償金を求めているという。
この冷凍庫は、植物がエネルギーを創出するためにどのように光合成を活用しているかを研究している研究者たちによって使われていた。清掃員が2020年9月17日にこの研究所にやってくる直前にこの装置のドアに貼られた通知には、「この冷凍庫は修理中のため機械音が鳴っています。動かしたり、コンセントを抜いたりしないでください」と一部に書かれていた。
この清掃員はその夜、「うっとうしい」警告音が聞こえ、ブレーカーをオンにすることで助けようとした。しかし、この清掃員は実は、ブレーカーを「オン」から「オフ」に切り替えていた。冷凍庫内の温度はマイナス32℃に上がった。
訴えによると、「検体の大多数は傷つけられ、破壊され、修復不可能な状態になった」という。