パトリック・ウェダバーンさんは9月15日、ニューヨークのシティ・フィールド・スタジアム(アメリカ大リーグ・メッツの本拠地)のセクション321で一生に一度の収穫物を高く持ち上げ、家族と友人たちと抱き合った―その収穫物とは、シンシナティ・レッズに5対3で敗北したメッツの試合の8回で投げられたファウルボール3つのうち、獲得された2つのボールだ。
「私は、この2つとも彼女にあげます」と、ロングアイランドのファーミングヴィルから来たこの23歳の人(パトリックさんのこと)は、誕生日祝いも兼ねて球場に来ていた母のクリスタさんを身振りで指して話した。
ピート・アロンソ選手のユニフォームを着たパトリックさんは、セクション321の5列目―シティ・フィールドのホームベースの後ろ側の2階―で携帯電話を見ていたとき、TJフリードル選手が打った1つ目のファウルボールが2列目に着地したと述べた。
「見上げると、バウンドしてすぐそこにあるのが見えて、前のめり突っ込んでつかんだ」とパトリックさんは語った。
フリードル選手がそれから三塁側に打った投球はファウルボールとなり、その後、ドリュー・スミス投手の投球をもう1つ打って、セクション321にファウルボールが入った。
「それについて考えるよりも早く、2つ目のボールが私のすぐ後ろにあった」とパトリックさんは述べた。「すぐそこのこのイスの上でボールをつかんだ」。
「ここにいるこの全員の中で!」と、クリスタさんの夫でパトリックさんの父のボブ・ウェダバーンさんは話した。「全く起こりそうにないことだ」。