変化する地球の回転は、私たちの時間感覚とコンピュータ化された社会に前例のないやり方でちょっかいを出す恐れがある―しかし1秒だけだ。
地球がかつてよりもわずかに速く回転しているため、世界の時間管理係たちは数年以内に時計から1秒を差し引くことを、歴史上初めて検討しなければならないかもしれない。時計は2029年頃に1秒飛ばす必要があるかもしれない―「負のうるう秒」と呼ばれる―と、『ネイチャー』誌で発表された研究は3月27日に明らかにした。
「これは、前例のない状況であり、大事だ」と、カリフォルニア大学サンディエゴ校のスクリップス海洋学研究所の地球物理学者で、研究の筆頭著者のダンカン・アグニュー氏は述べた。「大惨事か何かにつながりそうな地球の回転の大きな変化ではないが、それでも注目に値するものだ。またさらに、それは私たちがとても稀な時にいるということを示すものだ」。
地球の両極での氷の融解が、地球の速度の増加に反して作用し、この世界の運命の1秒を約3年ほど遅らせた可能性が高いとアグニュー氏は述べた。