北アフリカ系の10代の若者を警察が射殺した事件によって引き起こされた暴動の波に続き、抵抗する集会が7月3日にフランス中の市役所の外で開かれた。
一晩の逮捕者数は数千人から160人以下に減少し、秩序を回復するために奮闘するエマニュエル・マクロン大統領にやや安心をもたらした。不人気の年金改革をめぐって長く続いた抗議活動からわずか数ヵ月しか経っていない。
アルジェリア人とモロッコ人の親をもつ17歳の人物の死亡は、「バンリュー」(フランス語で「郊外」)で警察を嫌う根深い恨みを引き出した。「バンリュー」は、フランスの主要都市の郊外で人種が混ざり合う貧しい地域で、特に北アフリカ系の人々から成るイスラム教徒のコミュニティーが長い間、人種による選別と暴力的な手段について警察を非難してきた。
報道機関はその10代の若者の身元をナエル・メルゾクさんと特定した。
彼が6月27日にパリの西部郊外にあるナンテールで撃たれて以来、暴動に参加する人々が車に火をつけ、店舗を略奪し、市役所や州立学校、州が所有する施設を標的にした。パリと南部のマルセイユの郊外は一触即発の状況だった。
内務省は7月3日、一晩で157人が逮捕されたと発表し、その前の夜の逮捕件数700人以上と、6月30日の夜の1,300人以上からは減少した。