アメリカは7月7日、占領しているロシア軍に対する反転攻勢用に、広く禁止されているクラスター弾をウクライナに供与すると発表した。
アメリカの人権団体と国連事務総長は、アメリカ政府によるクラスター弾についての決定に疑問を呈した。これは、8億ドル(1128億円)の安全保障支援の一部で、ロシアによる2022年2月のウクライナ侵攻以降、アメリカの軍事支援はこれで合計400億ドル(5兆6,000億円)以上になる。
ロシア軍はすでに、戦場と、人口の多い一般地域でクラスター弾を使用していると、アメリカ政府関係者は述べた。ウクライナもロシア軍に対してクラスター弾を使っている。
クラスター弾は、「反転攻勢に適切な時間枠で成果を上げる」と、アメリカ国防総省のある職員は報道関係者らに語った。
クラスター弾は、100ヵ国以上で禁止されている。ロシアとウクライナとアメリカは、その武器(クラスター弾のこと)の製造、備蓄、使用、輸送を禁止しているクラスター弾に関する条約に署名していない。
クラスター弾は通常、広範囲に渡って無差別に殺傷できるさらに小さい小型爆弾を大量に放出する。不発弾は、紛争が終わってから何十年もの間、危険をもたらす。
アメリカのジョー・バイデン大統領は、クラスター弾に関するこの決定を「難しいもの」だと表現したが、ウクライナはこれらを必要としていると述べた。