広く予想されていたように、岸田文雄首相は10月23日の国会本会議での所信表明で、経済と「変化の流れをつかみ取る」という彼の政権の決意に的を絞った。
「経済、経済、経済。私は何よりも経済に重点を置く」と岸田首相は冒頭の発言で述べた。
岸田首相は、現在とりまとめている緊急経済対策案は2つの主な柱―経済成長からもたらされたものを国民に還元することと、供給力を強化すること―から成ると述べた。
物価上昇と長引く円安は、低所得世帯に打撃を与え、広範な賃上げの余地をさらに狭めている。これに関連して、首相は増加した税収の恩恵を何らかの形で国民に還元したいという自身の望みを長い間ほのめかしてきた。これにより、所得税の減税について、もしくは消費税への介入についてさえも、憶測されている。
「国民の努力によってもたらされた成長による税収の増収分の一部を公正かつ適正に還元し、物価高による国民の御負担を緩和する」と岸田首相は、具体的な措置については言及せずに、演説の中で述べた。