ハマスが支配するガザ地区で、猛烈なイスラエルの攻撃が続く中、ガザ地区最大の病院は機能しておらず、患者の間での死者数が増加していると、世界保健機関(WHO)の事務局長が11月12日に発表した。
シファ病院を含め、パレスチナの飛び地(ガザ地区のこと)北部の病院はイスラエル軍によって封鎖され、中にいる人々の看護がほとんどできない状態で、医療スタッフによるとシファ病院では3人の新生児が死亡し、付近での激しい戦闘の中での停電により、さらに多くが危険にさらされているという。
イスラエルは、10月7日にイスラエル南部で死者が出た攻撃を開始したパレスチナの武装勢力ハマスに狙いを定めていると述べ、ハマスがその病院の地下と付近に司令部を持っていると述べている。
WHOはシファ病院の医療従事者たちと話し、彼らは、絶え間ない銃撃戦と爆弾がすでに危機的な状況を悪化させる中での「悲惨で非常に危険な」状況について述べたと、テドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は述べた。
「悲劇的なことに、患者の死者数は著しく増加している」とテドロス事務局長はX(元ツイッター)での投稿で述べ、シファ病院は「病院としてもはや機能していない」と付け加えた。
テドロス事務局長は他の国連高官らと一緒に、即時停戦を求めている。
「世界は、安全な避難場所であるべき病院が死と破壊と絶望の現場に変容させられている中で、黙っていることはできない」とテドロス事務局長は述べた。