台湾の新総統の頼清徳氏は5月20日に台北で行なわれた就任演説の機会を活用して、中国政府に対して、そして、この民主的な島を中国本土と統合しようという中国政府の願望に対して、明確なメッセージを届けた:台湾は中国に従属する立場にはならないと。
この島(台湾のこと)の中国政府との緊迫した関係において、現状を維持し、安定を守ると誓った頼氏は、衝突の懸念が高まる中で、「平和が唯一の選択肢である」と強調した演説で中国を強く批判した。
「私は中国に、台湾に対する政治的及び軍事的威嚇をやめ、台湾と共に、台湾海峡とさらに広い地域の平和と安定を維持する世界的な責任を共有し、世界に戦争の恐れがないようにすることを求めたい」と頼氏は、ジョー・バイデン米大統領によって派遣された元当局者たちと、日本やイギリス、ドイツ、カナダを含む国の議員たちの前で述べた。
新総統は、中国が、台湾は存在するという「現実と向き合い」、「台湾の人々によって選ばれた法的な政府と、対立するのではなく対話を選ぶ」ことへの期待も表明した。
就任の宣誓をした頼氏(64)は、副総統として4年間仕えた後、蔡英文前総統の後を継いだ。