工業先進7ヵ国(G7)の国防相たちは史上初の会合の機会を利用して、台湾付近での中国の「挑発的な行動」をめぐって中国を批判した。この民主主義の島(台湾のこと)周辺で10月中旬に実施された大規模な軍事演習を受けてのことだ。
イタリアのナポリで10月19日に開かれた会合で、国防相たちは安全保障上の多数の難題―中国の攻撃的な動きからウクライナでの戦争に至るまで―に、「歴史上不安定さが際立つ時期において具体的に」取り組む共同宣言に合意した。
国防相たちは、多数の懸念事項について中国を名指ししたが、台湾を強調する決定が中国政府に好意的に受け止められる可能性は低い。この民主主義の島(台湾のこと)は中国政府との関係に関しては唯一の最も繊細な問題である。中国政府は台湾を、必要があれば力づくでも本国に統一されなければならない反乱地域とみなしている。
「われわれは挑発的な行為、特に台湾周辺での人民解放軍による最近の軍事演習について、懸念している」と、国防相たちは共同宣言で述べ、台湾についてのG7加盟国の基本的立場に「変更はない」と述べた。「台湾海峡全体での平和と安定を維持することは、国際的な安全保障と繁栄にとって必要不可欠である」。