ロシアのテレビは政府によるウクライナ東部の都市バフムトの制圧を報じ、祝賀ムードに沸いた。ウラジーミル・プーチン大統領からの祝辞が中継され、アナウンサーらは勝利を強調した。
ロシアで最も人気のある国営放送「チャンネル1」でキャスターが5月21日、「アルチョーモフスクが難攻不落の要塞であるという神話は崩れ去った」と、この都市の旧ソ連時代の名称を使って語った。
ロシアの主張の一方で、ウクライナ軍首脳部はバフムトでの戦いは終わっていないと言っている。だが、ウクライナはバフムトのほんの一部しか支配していない。ウクライナのハンナ・マリャル国防次官は5月22日、同国軍は南西部の郊外の一部を支配していて、北部と南部の郊外では戦闘が続いていると述べた。
ウクライナ政府は、ロシア軍を疲弊させる戦略において自国軍は重要な役割を果たしたとしている。バフムトをめぐる9ヵ月間の戦闘で、両軍で数万人の戦闘員が死亡している。衛星画像には、容赦ない砲撃でがれきと化したインフラ、アパート群、建物が写っている。